平成29年度都市建設常任委員会視察報告

視察所見

都市建設常任委員会 委員長 野﨑 審也

委員7名のうち、柏木委員が不参加でしたが。随行職員1名を含め7名で視察。

愛知県安城市

中心市街地拠点整備事業について

台風22号の影響で、交通機関の遅れがあり、安城市の視察が危惧されたが、何とか、視察時間の短い中で、午前11時から1時間視察ができました。最初、30分間安城市側からの説明をうけ、質疑のあと「アンフォーレ」の施設、特に図書館、ホールを中心に見学しました。

図書館組織は、教育委員会組織から市長部局にH28年に組織改編され、教育施設から一般公共施設になり、営利活動ができるようになった。特に企画政策課がはいることにより、1階のホールを指定管理者にまかせ、中心市街地やアンフォーレのまちなか賑わい創出事業を年間11回以上図っています。

また、指定管理者の業務としては、施設利用のコーディネーターもおこない、市民、団体、企業等による施設利用事業の誘致や事業化相談、アドバイス事業をおこなっています。図書館が中心の公共施設はPFI方式ですが、併設の民間駐車場(273台)や民間商業施設は20年間の的借地方式をとっています。駐車場は20年後に市に返還。駐車場は、利用者2時間まで無料、30分100円です。

公共施設の中核に図書館を据えていますが、安城市の公共施設の年間来場者数のうち、中央図書館は442千人と2番目に多いので、図書館を中核に、子育て支援の拡充やビジネスコンシェルジュを行っています。ビジネスコンシェルジェは、今年の10月にアンフォーレの3階にオープンしたばかりですが、がんばる企業やこれからがんばりたい企業を徹底応援するため、企業利益の追求、創業・起業支援、実際に事業所を訪問して相談者に寄り添ったサポートをしていくなど、商業・工業の活性化を図っています。

H14年中心市街地にある病院が郊外に移転することから、公社が土地を取得しH19年に基本構想策定されてからH29.6供用開始にいたるまで、10年間位わたり、検討に検討を重ね、出来上がったことは、参考にしたい。特に、H24年には、特定事業の選定や評価結果について、財政支出の縮減効果も検証されています。平塚市でも、見附台周辺地区の土地利用計画が検討されていますが、参考にしたいところです。

岡山県玉野市

地域公共交通について

玉野市の視察で感じたのは、危機意識が非常に高く対応が早いということです。人口減少の中で、人口6万人の高齢化率が35%もあり、H37年には、38%と推計されます。そこで、都市拠点と地域生活拠点を結び多様なサービスを享受できるようにすることが求められ、市民が利用し合える持続可能な交通体系の構築を速やかに行ってきました。

H22年4月にシーバスのアンケート調査を実施し8月には地域公共交通会議を設置、H23年9月からは、国交省の国確保維持事業を活用、住民アンケートや事業所アンケートを実施し、H24年2月に玉野市地域公共交通計画の策定に至りました。H24年6月に乗合タクシー無料試乗会が実施され7月から新しい公共交通体系による実証運行が開始され、H25年4月から本格実施。

運行にかかる行政負担は、H27年度、シーバスに1483万円、シータク1949万円を含め、コールセンターに3042万円、海路交通に535万円、合計約5000万円で運営。なお、国交省からは、交通網形成計画事業としてシータクの運航費の補助金が1259万円もらっています。

地域公共交通利用の効果

  • 高齢者の外出の機会を増やすことで健康や医療費の削減、認知症予防になる
  • 外出することで、孤立感から解放される
  • 高齢者の交通事故が減少する。認知症高齢者の免許返納につながる
  • 買い物や病院など日常生活の移動に困らなくなる
今後の目標
  • 周辺市と連携した広域移動手段確保の検討
  • 乗合タクシーの効率的な運行の検討
  • バスロケーションシステムの導入
  • シータクおでかけガイドの更新と周知広報、イベント等の情報発信
  • 公共交通を利用して外出機会を増やし介護予防事業やイベント等へ参加
  • 高齢者の運転免許返納と連携した利用促進
  • コールセンターは、A!の活用や自動運転技術の開発などでシステムの自動化を検討するとの事

平塚市では、10年前から私も地域公共交通の必要性を議会でとりあげてきましたが、今日まで、地域公共交通会議の開催すら、一向に進みません。交通不便地域の地域課題を整理するとの事ですが、玉野市のように、まず、住民アンケートや地域住民との意見交換会の実施、関係者ヒヤリング調査(交通事業者、庁内関係部署、高齢者団体、)など出来ることから即、おこない、早期に地域公共交通会議を立ち上げるべきです。

今後も、都市部と交通不便地域の過疎地との格差は、深刻化すると思いますので、乗合タクシーやデマンド交通と路線バスとの連携が必要。そのためには、結節拠点やコールセンター機能の施設が必要になります。いずれにしても、本市の対応は遅すぎる。電車の駅が1つしかないので、路線バスの充実、効率化は重要です。

平塚市で地域公共交通会議が開催できなければ、即座に、玉野市を参考に事業所の会議(バス、タクシー、警察、JRなど)を開催すべきです。また、警察との連携で認知症が進む高齢者の免許証返納対策が進むことが期待できます。

そのうえで、地域公共交通会議を開催すべきです。国交省からの補助金や情報が得られ、実証実験や乗合タクシーやデマンドなどの交通網形成計画ができます。メリットはあっても、デメリットはありません。他の自治体の取り組み事例の調査を徹底的におこない、参考にしている点は高く評価できます。本市でも職員をどんどん研修に行かせるべきです。玉野市の公共交通の都市計画課課長は国土交通省の地域公共交通アドバイザーも務めています。先進事例市として、明石市や三鷹市の紹介もうけました。

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