「人が集いめぐるまちづくり」国内外にひらかれた都市の活力創出戦略
期間 平成28年10月5日から10月7日(2泊3日)
要務先 岡山県岡山市岡山国際ホテル
清風クラブ、会派のメンバー全員で参加。5日は移動日で夕方現地、到着。
基調講演
大変興味深い話を「ドイツ文学者の池内紀 氏」から聞くことができた。
日本人は、義務には鈍感である。義務があるから権利があるわけで、権利を主張される方には義務も果たさなければいけない。そこで多少はがまんが必要。がまんをすれば義務も生まれ、権利も主張できる。最近は、地域エゴ、自己エゴが多いように感じるが、多くの市民が、ぜひこのような考え方を持ち、公共の利益、多数の幸福を追求したいものです。
まちの見方、見つけ方。まちに行ったら、まず、タクシーに乗れば、街の様子が分かる。又、バス停でバスを待っている人と会話をすれば、まちを知ることができる。
伝統的なまちなみが失われてきている。そのため復元させたり、古いスタイルを守り継続させ、まちが古いまちなみを活かしているかが重要です。
人工的につくられたものは弱いが、歴史にうらづけられたものは強いので、古さを活かして歴史的基盤の再生を考えた新しいまちづくりが求められています。
生活交通確保の施策(岡山市)
岡山市では、人口減少と高齢化が進み、郊外部での路線バスの縮小が課題となっている。そのため、公共交通の利用が不便な地域での日常の移動手段を確保するために地域の実情に応じた生活交通の導入を進める必要がある。ある地域では、コミュニティバスの路線を幹線と支線に再編し効率化を図り、過疎地での生活バスでは、地域に利用促進の働きかけをおこない持続的な運行確保をおこなっています。そして、新たな生活交通の導入については、デマンド型乗合タクシーを検討しています。
平塚市でも、地域での交通不便地域の解消に向けて取り組む必要がありますので、先進市の事例を参考に早期に計画を策定すべきです。人口減少社会の中で地域生活圏の活性化を図るためにも、重要です。
パネルディスカッション
都市間競争時代に求められるのは、「稼ぐ自治」への転換です。(木下 斉)今までは、国や県からの財源を重要視した者が多くありましたが、これからは、自ら各種事業で稼ぎを生み出し、その歳入を根拠にして公共サービスを拡充していくことです。老朽化した公共施設整備をする場合、開発段階、運営段階で民間手法で稼ぐ仕組みを組み込めれば、歳入を増加させられる施設整備が可能になれます。
★国からの交付金は、補正予算ではなく、継続的に財源を支給できるものにしていただかないと、事業が持続できなくなる。(三重県鈴鹿市長)
★地域の活性化と交流の拡大(ひたちなか市長)
人口減少や高齢化の進展で自治会加入者の減少がみられ、地域のコミュニティ機能の低下も進んでいることから、家族の絆・地域の絆の再構築に取り組む。ひたちなか市に転入して「三世代の同居・近居」を始める方を対象に住宅の取得やリフォームなどに係る費用の補助の取り組みをおこなっています。
又、地域での人と人のつながりを再生するため、高齢者や子育て世代の交流を促進するサロン活動の運営支援も行っています。中心市街地でも、商工会議所が中心になって設立した「ひたちなかまちづくり株式会社」では、まちかどでの交流イベントやたまり場となるカフェの運営にあたり、中心市街地に人の流れやにぎわいを創出し活性化につなげています。