高齢者の多様な役割、外出と交流や健康・元気で長生きを促進 医療と介護の連携強化、認知症対策や看取り対応の施設の拡大

第6回 全国市議会議長会 10/12-13

2011年10月13日

青森市「地方議会と直接民主主義」「議会基本条例」

基調講演のなかで、増田寛也氏(元総務大臣)が、放射線量の測定・除去は、国が明確な基準をつくり、県レベルで実施すべきと述べられましたが、本市では、資源保全課・教育委員会学務課・こども家庭課など、どこの課がどのように主体的に測定、除染をおこなうのか、なかなか決まらなかった。

やっと、11月にはいり、公共施設の線量測定が実施されたところです。除染の処理や費用を考えるあまり、行政にスピード感がないのが残念です。また、議会は、オール与党でよいのか、そして野党的立場でチェック機能をはたし減額修正や議員提案をしていくべきとの指摘は、私も同感です。しかし、議会は、本来、市民のためにあるべきで、首長の与党とか野党とかの立場で議案を審議していく考え方には反対です。

議会改革の基本的な方向

多様な市民意思を鏡のように反映して、議論する議会にすべき。議会として市民と対話する場の増加、例えば、議会報告会、公聴会・参考人制度の拡大など、対話の機会を定期的につくり、市民参加をより促進させ、多様な意見を意思決定に反映させていくことが重要と考えます。

議員同士あるいは行政側との公開の場で自由な討論を増やし、議会情報の公開をすすめ、議論の質の向上を図る。例えば、本市では、本会議はテレビ中継があるが、常任委員会審議はないので、テレビによる公開にして、より透明性のある議会にしていくのもひとつの方法。

また、本市の本会議は、一問一答形式による質問ではないので、質疑内容が市民に大変分かりづらい状態のため、改善を望む市民の方も多い。ぜひ早期に一問一答形式に改めるべきと考えます。

二元代表制の代表機関として、市民の声を的確にとらえ、市政に反映させていくためには、市民に開かれ、市民とともに歩む議会政策全般にわたって、市長と切磋琢磨する議会、市民への説明責任を十分果たせる議会をめざしていくべきで、そのためには「議会基本条例」の策定が必要。

議会基本条例

議会の責務と使命を定める「議会基本条例」の制定が急務です。しかし本市での議会活性化委員会のこれまでの議論を傍聴した感想では、各会派の意見集約には、ほど遠く、残念ながら、他市の議会改革のスピードに遅れをとっています。

他市の議会基本条例の内容

帯広市

H19年から2年間にわたって、まず、改革に対する現状認識をおこない、H21年に本格的に取り組み、H22年に策定された。第3章では、市民参加及び市民との連携を定め、「議会は、議員と市民が市政全般にわたり情報・意見を交換する市民との意見交換の場を多様に設けること」とあり、すでに市内9箇所で開催し、市民から好評とのこと。また、議会の政策提案能力を高めていくためにも、専門家の意見等聞く必要があり、課題としています。

越前市

H19年に議長の私的諮問機関として「議会活性化検討委員会」が設置されH224月議会基本条例が制定。その特徴は、市民参加による議会活動の推進―――参考人制度や公聴会制度の活用議会と市民との語る会の定期的開催市長等に対する反問の許可、議会情報の積極的公開による透明性の確保

三重県伊賀市

議会ありかた検討会をつくり、「どんな議会をつくりたいのか、市民の立場からみた議会のありかた」などをテーマに議論を重ねた。議会報告会の実施、反問権、政策討論会により、政策提言をおこなう、出前講座(常任委員会は、市民からの要請に応じ、審査等の説明するため出前講座をおこなう)。条例制定で変った事は、
市民―――議員の顔がみえる、市民も発言に責任をもつ、
議員―――地域の問題把握、行政と緊張感ある関係、政策提言の手がかり

議会の機能がしっかりと果たされているのか、今一度、原点に立ち返って議員として議会として、議会のあり方、あるべき姿を見つめなおし、本市でも「議会基本条例の策定」にむけて早期に取り組むべきと考えます。