高齢者の多様な役割、外出と交流や健康・元気で長生きを促進 医療と介護の連携強化、認知症対策や看取り対応の施設の拡大

平成21年6月議会 総括質問

2009年6月12日

経済の活性化対策

(1)経済危機対策
先日、アメリカのゼネラル・モーターズが法的整理・解体されたニュースを聞いても、あまり驚きませんでしたが、最近、経済的危機意識が希薄になっていないでしょうか。昨年のリーマンショック以来、100年に一度といわれる 大不況のなかで、政府の経済見通しでは、昨年秋以降の、景気急減速の主因だった生産と輸出の指標が改善され、 最悪期を脱したとはいえ、中小企業への影響はこれからです。さらに今より悪化することも予想されます。従って金融対策・雇用対策・事業の前倒し執行など、緊急的な経済対策を早期に実施する必要があると思われます。

そこで、大蔵市長に何点かお伺いいたします。

こうした厳しい時期こそ、リーダーシップを発揮し、全職員一丸となって危機意識を共有し、経営の視点でこの難局をのりきる組織力が必要と考えますが、いかがでしょうか。また、同僚議員から昨年12月に組織編成について質問をされていますが、平成21年度の組織編成をされなかった理由をお伺いいたします。

さて、続きまして経済危機対策ですが、平成21年度の予算編成の中からは、先進性や独創性のある、魅力的事業は、見えてきませんが、21年度の施政方針のなかで「新たな工業活性化策の策定に取り組みます」と述べられています。具体的に何をいつまでにどのようにするのでしょうか。

併せて、今まで市長や、副市長は、企業訪問し、現状認識を深められてきたと思いますが、市長は、平塚市の製造業の現状をご存知でしょうか。お聞きします。雇用や税収に、どのような影響があると考えられているか、お聞きします。

さらに、国からの、緊急雇用創出事業の活用について、どのようになっているのか、お伺いいたします。5月29日、国の2009年度の補正予算が成立し、地域活性化・経済危機対策臨時交付金として約415,百万円が平塚市に臨時交付金として交付されます。今6月議会でも議案第55号、平成21年度平塚市一般会計補正予算として、ニュースポーツ推進事業、パークゴルフ場、整備事業に充てられますが、この事業の内容規模・スケジュールについてお伺いいたします。また、施設開設後の運営について指定管理者制度導入を考えているか所見をお伺いいたします。また、地域活性化・経済危機対策臨時交付金と公共投資臨時交付金の内容、ならびに本市の今後の事業計画について、市長の所見をお伺いいたします。

次に経済対策で何点かお聞きします。本市が取り組んでいる、昨年からの緊急経済対策の実績、ならびに、効果、評価さらに、今後の計画についてお聞きします。

また、景気刺激策として、実施していますプレミアム商品券は、6月1日から販売していますが、どのような販売状況になっていますか。今後、景気刺激策として、第2弾又は新たな施策を、考えているのか市長にお伺いいたします。

最後に、中心商店街の賑わいの創出を図り、需要を喚起させ消費を拡大させる方策について、ご見解をお伺いいたします。

教育行政について

平成20年3月に新しい学習指導要領が告示され、本市でも教育振興基本計画の策定にむけて取り組みがすすみ、教育改革の方向性がでてきますが、金子教育長は、就任当初、「豊かな言葉、思いやりのある態度、穏やかな表情の3拍子そろった子どもたちであふれる、平塚のまちを夢見て、学校教育にかかわりたい」と述べられていますが、昨年10月に着任以来、学校教育現場を見られ、どのような感想をもたれたか、ご見解をお伺いします。また、具体的な事例として2点、お伺いいたします。

(1)子どもたちの地域活動への参加
学校・家庭・地域は、連携し、三位一体で子供たちとの関わりをもち、豊かな人間性をはぐくみ、たくましく生きていく、子どもたちの育成を図ることが、大切です。ゆとりある総合学習の時間が少なくなったなかで、子どもたちが、地域での行事やイベントに積極的に参加することができるようにする、方策についてご見解をお聞きします。

(2)公民館事業
公民館事業の中に高齢者学級があります。健康体操等の学習科目は、各公民館とも年間わずか1日程度です。高齢化が進む中で、気楽に誰でもが行ける公民館は、地域の拠点として果たす役割は非常に大きく、高齢者の健康相談・健康体操・栄養相談等介護予防活動につながる学習活動を幅広く公民館事業の中でおこなうことが大変重要になってくると思います。介護予防を視野にいれた健康科目の事業を、健康推進員等により、数多く開催できないか、ご見解をお聞きします。

また、公民館は、社会福祉協議会や福祉村・自治会などさまざまな活動の拠点となっています。新設の地区公民館はエレベーターもあり、充分ですが、既設の地区公民館のバリアフリー化は、高齢者社会のなかで緊急の課題でもあり、障害者も健常者も、お互いが共生していける、地域社会をつくるためにも必要と考えています。各地区公民館の現状についてお聞きし、エレベーター等を含めたバリアフリー化は、どう取り組まれているのか、見解をお聞きします。

介護サービス基盤の整備について

平成21年度から第4期の介護保険事業計画が3ヵ年にわたり実施されます。地域密着型小規模多機能型居宅介護は、今後増加する認知症の方へ対応するため、認知症対応型共同生活介護事業所との併設ができるようになりました。

このことは、私も昨年の6月と12月議会で質問してきたところでもあります。そこで、4月1日からの募集の内容についてですが、あさひ・富士白苑・ゆりのきの3圏域を指定募集されましたが、何故3圏域を限定されたのか、その理由と現在までの応募状況についてお聞きします。あわせて、今後の整備計画についてもお伺いいたします。

また、特別養護老人ホームの設置事業者の募集は、4月1日から1ヶ月間おこなわれましたが、応募がなかったため再募集しています。しかし、なかなか応募がありません。本市にとって入居待機者の解消は急務であり、このように応募がない現状をどのように考え、対策を考えているのでしょうか。ご見解をお伺いします。

そして、国の政策では、ユニット型個室をすすめ、本市でも原則としてこれをとりいれていますが、わたしは、個室よりも多床室のウエイトをふやし、待機者の解消をはかり、入所者の金額の負担軽減をするべき、と思いますがいかがでしょうか。お聞きします。

有料老人ホームの設置事業者の募集も1ヶ月ぐらいの募集期間となっていますが、他市では2ヶ月から3ヶ月の充分な募集期間となっています。事前の相談や募集期間を長くし、早い告知と申請処理の簡素化が必要と思いますが、ご見解をお聞きします。

今年の3月、群馬県の有料老人ホームで悲惨な火災事故がありましたが、未届けの有料老人ホームに対し、県からどのような指導がなされたのか、また、本市の実情についてもお聞きします。

療養病床については、社会的入院を解消し、医療的処置の入院患者へ適切なサービスを提供するため、平成23年度末までに病床数が再編されるといわれています。老人保健施設等介護施設にどのような影響があるのでしょうか。また、本市として今後、どのように取り組まれるのでしょうか。お伺いいたします。

諸課題

(1)街路樹行政について
街路樹は、道路法第2条により、道路の付属物として規定されていますが、樹木は生き物であり、私たちに「やすらぎ」や「うるおい」、「親しみ」を与えてくれています。しかしながら、現状では、落ち葉掃除が大変なので剪定を要望する市民と景観や緑を重視する市民との間で、価値観や考え方の相違があり、いろいろな問題を抱えています。本市では毎年、年間約1億1000万円の維持管理費が計上されています。最近では、ぶつ切りの剪定が多くなっていて、緑の効用とか、街の景観とかに、もっと配慮すべきではないか、との市民の声がありますので、 何点かお伺いいたします。

本市の地球温暖化対策や景観計画の中で、街路樹の効果や機能をどのように考えていますか。又、路線ごとのカルテづくりの街路樹政策をどのようにすすめていかれるのか。特に、市民の木である楠木(くすのき)は、どのような経緯で植栽計画がなされてきたのか、についてもお伺いいたします。

次に、最近、行った崇善小西側の道路植栽の内容、黒部丘の日本たばこ産業前の銀杏、また、豊田道の常緑樹等の剪定の目的・効果について、どのような管理基準でおこなっているのか、お聞きします。

さらに、剪定の多くは、造園業者に委託していますが、どのような指導をおこなっていますか。また、資源循環型社会を構築する手段として、剪定枝の資源化を市としてどうすすめるのか。現状と今後についてお聞きします。

最後に、維持管理について地域住民の理解や協力が大切ですが、清掃等の協働の進め方について、考え方をお聞きします。

(2)駅周辺の開発計画について
駅西口エレベーター設置の問題は、2年前の6月議会を含め、何度か質問しましたが、駅西口南側については、地元の国会議員のご尽力もあり、平成23年度設置の実現にむけて、駅構内のバリアフリー化も含め前進していると理解していますが、今までの経緯と今後の推進計画についてお伺いいたします。

また、駅北側のエレベーター設置については、駅西口再開発計画の中で、西地の駐輪場の整備計画にあわせ、バリアフリー化を考えていくとしていますが、西口全体の開発が止まっています。昨年12月議会の質問で、市長は部長会議で課題を精査し、まず庁内で統一した見解をまとめていきますと答弁され、市民部長は、西口東地の自転車駐車場のあり方・自転車整備計画、安心・安全な交通動線の確保、民間参入等を、関係7部長で検討しているとの答弁がありました。統一見解ができたのでしょうか、駅西口全体のグランドデザインならびに今後の開発計画についてもお聞きします。

(3)湘南ベルマーレJ1リーグ復帰にむけての取り組みについて
七夕まつりと同じく本市の財産であります、湘南ベルマーレが今、J2リーグで6月10日現在、首位と好調です。私も6月3日のロワッソ熊本との一戦を大原の競技場へ応援に行ってきましたが、小雨にもかかわらず、競技場は異常なほど燃えていました。平塚に元気がない、活力がないと多くの市民の声が聞こえてきますが、湘南ベルマーレは希望の太陽です。今年は、入れ替え戦がないので3位までに入ると念願のJ1リーグへ復帰できます。しかしJ1リーグ昇格時、平塚競技場に、大型映像装置等の設置、観客席の、障害者対応施設の設置、立見席や屋根等の改修工事が必要ではないでしょうか。湘南ベルマーレが地域に根ざした市民球団として今後とも存続し、平塚市の財産としていくためにも、平塚競技場の大型の改修をする時期にきているのではないでしょうか。平塚競技場の改修で大蔵市長へ多くの諸団体から要望書がだされています。そこで、本市としての、湘南ベルマーレに対する、このような支援策についてご見解をお聞きします。

(4)開発事業について
ア、黒部丘327番地(住宅展示場跡地)でありますが、ここにパチンコ店が出店することになり、近隣の住民のみならず、花水地区全域にわたる多くの住民からその影響を危惧する声が高まっており反対の署名も多数になります。これまでの経緯ならびに今後の開発事業の手続きについてお聞きします。他にも何点かお伺いいたします。

(ア)市長は、反対の署名に託された多くの市民の声の重みをどのように感じ、どのような判断をお持ちか、ご見解をお伺いいたします。

(イ)今計画の建物の高さは、10メートル以下のため、近隣住民等への開発基本計画の説明会は、開発区域から20メートル以内となっています。しかし、予定地の周辺には事業所がひとつだけで、住民はひとりも住んでいません。そのため、開発事業計画板の設置ではじめてわかり、住民説明会も知らないまま1回目の説明会が終わりました。このように自治会への説明もないまま開発行為が行われる恐れもあり、まちづくり条例第28条の開発基本計画の周知等を含め、まちづくり条例の一部見直しが必要と思われますがいかがでしょうか。

(ウ)6年前にも市内新町のパチンコ店出店で大問題になり、結局、建設され今日に至っています。このような開発行為に対し、平成16年6月議会で同僚議員の質問答弁のなかにあったように、市長は、再発防止のためにも地区計画で、都市計画決定するなどの、対応策が必要と考えますが、ご見解をお聞きします。

イ、次に、黒部丘319番2の地にマンション計画が進行中ですが、これまでの経緯をお聞きします。また、現時点での市長のご見解をお聞きします。