期間 平成27年8月10日~11日(1泊2日)
視察先 広島市「ひろしま型カリキュラム」について
笠岡市「道の駅 笠岡ベイファーム」について
広島市「ひろしま型カリキュラム」について
平成22年度から小・中学校9年間を見通しした広島市独自のカリキュラムを全小・中学校で導入しています。その目的は、子ども達一人一人が将来それぞれの分野で活躍できるよう「読み」「書き」「計算」はもちろんのこと、試行・判断・表現するために必要な「言語と数理の運用能力」を養うことにあります。では、どのように小中9年間で教育していくかというと
- 小学校と中学校の連携・接続を図る
・小1年から4年までを前期として「学びの基礎づくりと基礎の徹底」
・小5年から中3年までを後期として「思考力・判断力・表現力の向上」 - 小学校英語科の実施(小5、小6)
・15分の英語タイムを週3回実施。英単語になれる
・45分の英語授業を週1回実施。コミュニケーションを図る - 言語・数理運用科の実施(小6年から中3年) 週1時間
・新聞記事・書籍・チラシ・商品カタログなどをもとに学習。
・身の周りの事象について必要な情報を取出し、課題を見つけ、試行
・判断し自分の考えを表現します。
全市導入に向けた取り組みとしては、平成17年度から「基礎・基本の定着に係る学校教育のあり方検討委員会を設置し、平成18年度には、ひろしま型義務教育創造特区の申請、認定がされたところです。その後、研究開発校で「ひろしま型カリキュラム」の実践研究がされ、平成22年度の全市導入に至った。
平塚市でも、小中一貫教育の重要性が研究課題として挙げられていますので、ひろしま型カリキュラムは大変興味深いです。小1問題、中1問題を解決し、学力の向上を図り、生きる力を育むためにも、小・中の9年間の連携した取り組みが重要なことは言うまでもなく、特に、英語力の向上や自らの考えを適切に表現する力を養成し、思考力・判断力・表現力の向上を図るべきです。
笠岡市「道の駅ベイファーム」
笠岡市は、岡山県の南西部に位置し、西は広島県福山市に接し、平野が大変少ないため、干拓や埋立をおこない土地を確保してきました。人口52600人の都市ですが、本市と同じく、人口減少と高齢化の問題を抱えています。そこで、地域経済の活性化を推進し、まちの魅力づくりをしていくために道の駅構想ができました。
- PFI導入可能性調査・入札公告までの経過
・平成18年6月に笠岡商工会議所青年部が「道の駅」特別プロジェクトチームを立ち上げ、構想をまとめた。
・平成19年3月、市長が、本会議で「道の駅」を整備する考えを表明。
・平成19年11月、PFI導入可能性調査業務委託を発注。
・平成20年3月、国道2号笠岡バイパス開通。
・平成21年8月、実施方針及び要求水準書(案)の公表
・平成23年3月、議会で道の駅構想を議決。指定管理署の指定
・平成23年8月、道の駅地域振興施設グランドオープン - 道の駅の方向性
・地域特産品にこだわる農産物直売所としての取り組み
・海の幸を活用した鮮魚コーナーの位置づけ
・生産者の見える販売方法
・レストランの地産食材のこだわり
・特色あるイベントの開催。「さかなのつめ放題」、「花関連イベント」など
・お客様へのくつろぎの提供
*笠岡市の地域資源のパッケージ化や地域の歴史や文化に触れる機会を提供し、地域の観光総合窓口の機能を担う。
所見
平成23年8月のオープンに至るまで、道の駅構想に疑問や不安が多くありましたが、現在では、年間利用客85万人、売上高5億円(目標は2億円)を超えます。大成功です。本市は、国道134号の4車線化や圏央道の全面開通により、海岸エリアの魅力づくりがより求められます。湘南海岸公園での道の駅構想はなくなりましたが、龍城ヶ丘プール跡地やビーチパーク、新港周辺などそれぞれの海岸エリアでの魅力づくりが重要で、何ができるか、できる方法をまず考え、スピード感持って進めないと、都市間競争に負けてしまいます。笠岡市を参考に、本市独自の魅力づくりとして津波避難タワーの機能をもった施設や本市の農水産物の取り組み、特色あるイベントの開催など民間の活力で推進すべきと考えます。