高齢者の多様な役割、外出と交流や健康・元気で長生きを促進 医療と介護の連携強化、認知症対策や看取り対応の施設の拡大

平成30年6月議会 総括質問要旨

選ばれるまち、持続可能なまちをめざして

落合市長の2期目の任期はあますところ1年を切り、市長の2期目の約束、選ばれるまち、住み続けるまちへの最終年度になります。今まで着実に事業を展開されてきたことは評価をいたしますが、市政は安定と継続とともに将来を見据えた成長戦略も必要です。

人生100年時代を迎え、中長期的視点で人口減社会、超高齢社会への対応が急務です。選ばれるまち、持続可能なまちを目指していくためにも、まちの活力や魅力を生み出す確たるビジョンを持って施策を前に進めなければいけないと考えます。 以下5つの重点項目について伺います。

中心市街地の活性化について

一昨年10月にららぽーと湘南平塚がオープンし本市の商業環境が変わりました。今、見附台周辺地区整備事業がすすみ、崇善公民館と市民活動センターは平成30年度に先行整備し仮称新文化センターは平成33年度共用開始をめざしています。

駅西口再開発と見附台周辺地区の再開発との相乗効果により、点から線にそして面での整備をおこない、中心市街地の回遊性を高めていくとともに、駅周辺の市民や来街者の利便性の向上施策や商店街の賑わい創出も重要な視点です。さらに民間活力の活用や官民連携の視点も重要ですので、本市の経済的、社会的な環境等の現状について、以下伺います。

  1. ららぽーと湘南平塚開店後のJR乗降客の推移。及び小売業・商店街への影響をどう分析されていますか。又、対策はどうされたのでしょうか。
  2. 市内の交流人口や昼間人口の実態について
  3. 中心市街地活性化調整協議会の内容及び役割や目的について
  4. 中心市街地における過去10年間のハード事業の内容について

以上の4点を踏まえ、中心市街地のハード。ソフト両面からの活性化をどう推進
し、まちの活力を高めていくのか、課題と今後の進め方を伺います。

まちの活力、七夕について

七夕まつりは今年で68回目、2020年のオリンピック・パラリンピックには70回目の節目を迎えます。戦後の商業振興ではじまった七夕まつりですが、新たな課題も見え隠れしています。近年、青年会議所や商工会議所青年部など若い方々の参加により一層活性化されてきたことは一定の評価をしたいと思います。

さらに、市民参加やボランティアの協力も増え市民まつりの側面もあります。商業振興の原点に返るべきとの声や七夕を3日間だけのまつりで終わってはもったいないとの声も耳にします。七夕は平塚の財産であり、すばらしい観光資源です。七夕まつりは3日間ですが、1年中七夕を活かすことを考え、新たなニーズの喚起を促し、まちの活性化につなげていくことが極めて重要です。それが他市との差別化、選ばれるまちにもなります。以上をふまえ、5点伺います。

  1. 七夕まつりの目的は何か。改めて伺います。
  2. 現状での経済波及効果額をどう分析されていますか?
  3. 七夕まつりの現状と課題について
  4. 七夕まつり3日間で約150万人来られますが、来られた方のリピーター確保の施策はあるのでしょうか。さらに、来年10月には消費税のアップが予定されていますので、食事・買い物等の割引サービスができる仮称七夕パスポートの発行など新たな消費の拡大施策についてもご見解を伺います。
  5. 七夕まつりの開催期間3日間だけの事業でなく、年間通じて七夕の振興施策につながるような事業を総合計画実施計画事業に位置付け、さまざまな七夕の課題解消に向け、施策を展開する考えはないのでしょうか、ご見解を伺います。

新たな魅力、湘南平について

湘南平は、湘南随一のパノラマの眺望をもつ魅力あふれた観光スポットです。今年、頂上のレストハウスに愛の輪ができ、若い人の南京錠が取り付けられましたが、新橋で情報発信もされ話題性も出てきました。湘南平を若者のメッカにしなければいけません。今後さらにテレビを利用するなどシティプロモーションを強化するとともに、ハードやソフトの整備を強力に推進するべきです。

そこで交通アクセスの悪さの解消に向けた道路網整備や公共交通の取り組み、遊具の整備によるファミリィー層の確保、愛の輪を活用した若者から愛されるまちや七夕とのコラボ、など湘南平の新たな魅力づくりの取り組みについて見解を伺います。また、湘南平を核にした大磯町との広域連携で観光や道路網の整備の促進ができないか、考え方を伺います。

健康長寿のまちづくりについて

健康経営
今、働き方改革や健康増進に対する意識の高まりの中で、企業の健康経営の考え方が注目を浴びています。今までの福利厚生面の健康管理から企業が従業員の健康を人的な資本に対する投資として守りから攻めの姿勢で取り組んでいます。

従業員の高齢化や退職年齢の延長など社会情勢の変化もあり、横浜市では、健康経営に積極的に取り組む事業所を認証しています。企業のイメージが向上し採用でも効果があるので、中小企業の産業振興の視点からも健康経営は重要です。以上を踏まえ、以下伺います。

  1. 健康経営についてどのような見解をお持ちでしょうか。
  2. 本市でも健康経営をおこなって頑張る市内事業所へ健康経営の認証や専門家のアドバイス、出前講座等の支援を行ったらいかがでしょうか。
  3. 落合市長は、日頃、行政は経営の視点が重要と述べています、その一環として健康経営を導入すれば、生産性の向上、組織の活性化、生活の質の向上、医療費の削減など見込まれますので、平塚市が、まず率先して職員の健康増進のため「健康経営宣言」をされたらいかがでしょうか。併せて本市の職員の健康管理はどのようになっているのか伺います。

高齢者の健康ポイント事業
新たな健康ポイント事業については、平成26年6月議会、平成27年9月議会でも質問してきましたが、厚労省の指針を踏まえて研究するとの答弁でした。平成28年5月に個人の予防・健康づくりに向けたインセンティブを提供する取り組みにかかるガイドラインが国から示されました。

元気な高齢者の介護予防対策として、また、健康づくりに無関心な方への健康のきっかけづくり、さらに産業振興施策との連携などをおこない、個人へのインセンティブの活用ができるようになりました。そこで本市でも高齢者健康ポイント事業に取り組まれたらいかがでしょうか、ご見解を伺います。また、現在実施しているひらつか元気応援ポイント事業の現状と課題についても伺います。

新しい公共交通導入について

平塚市は駅が一つのため、小田急線と東海道線をつなぐ公共交通の必要性が長い間指摘されてきました。やっと動き始めた感がありますが、平塚駅とツインシティ大神地区を結ぶ南北都市軸、その延長線上には小田急本厚木駅がありますが、そこに新しい公共交通を導入する検討が具体的に始まることに大変期待をしています。

また、真田、北金目地域においては、人口増加も著しく、路線バスの新設や再編も含め公共交通の充実は急務であると考えます。さらに今後、土屋・吉沢地区では神奈川大学の一部移転後の公共交通の確保が指摘されています。その他にも海岸エリアの一部など公共交通が不便な地域に対する取り組みの一つである地域公共交通については、昨年12月議会の私への答弁で、地域公共交通導入の考え方を昨年度中にお示しするとの事でしたが、現時点でされていません。

超高齢社会において公共交通に対する取り組みは、スピード感が重要です。今後、これらの交通政策についてどのように進めていくのか、ご見解を伺います。さらに、6月4日に第1回目の地域公共交通活性化協議会が開催されましたが、出席者や会議の内容、目的、今後の方向性についても伺います。

財政健全化

ふるさと寄附金事業について

昨年4月から市外在住者からの寄付に対し返礼品を送付することになりました。行き過ぎた返礼品に対して総務省は歯止めをかけましたが、自治体間の競争は激化しています。都市部の自治体は税収の流失額が多く、この制度自体の問題も指摘されていますが、制度がある以上、何もしなければ、税の流失額はさらに増えますのでスピード感を持った対応が不可欠です。以上を踏まえお聞きします。

  1. 過去3年間の税収の流出額及び寄付の実績額
  2. 寄付額の目標設定の考え方
  3. 返礼品の選定経緯、返礼品上位品目と数量、今後の取り組み

クラウドファンディングについて

財政健全化の新たな手法として、クラウドファンディングが今年度、新規に導入されたが、目的や内容、期待される効果や現在の寄附額等の状況、今後の見通しを伺います。クラウドファンディングは効果的な手法と一定の評価をいたします。

他市では、交通弱者のため市民病院等公共施設にバス運行情報案内表示板が設置され、町田市では、市民ホールの中に、また藤沢市では市民病院に設置を検討しています。本市でも市民の利便性向上のためにこのようなバス運行情報案内表示板をクラウドファンディングの手法で市民病院に設置することはできないかご見解を伺います。