高齢者の多様な役割、外出と交流や健康・元気で長生きを促進 医療と介護の連携強化、認知症対策や看取り対応の施設の拡大

平成22年度6月議会総括質問の要旨

2010年6月13日

6月2日に厚生労働省が発表した2009年の合計特殊出生率、つまり1人の女性が生涯に産むと推定される子どもの数は、08年と同じ1.37です。

出生率の上昇がとまるのは、4年ぶり、また、出生数も2年ぶりに減少になり少子化傾向の改善にブレーキがかかりました。急速な景気低迷で家計の所得が落ち込み、結婚や出産を見送る女性が増えたことや、労働者のうち非正規社員も3割を越え、収入も不安定なことも子どもが増えない要因です。

今後は、女性が安心して子どもを産み育てるためにも、子育てと就労を両立する施策が重要になります。また、一方では、高齢化がより一層進んでいく問題もあります。

市民がお互い支えあいながら、子育て、長寿を楽しみいきいきと暮らせるまちひらつか、住んでよかったまちひらつか、住みたいまちひらつかを実現させるために、人・まち・自然の生活快適なまちの視点で質問させていただきます。

子育てするならひらつか

(1)子育て支援

ア、保育園の待機児童について

全国で保育所の待機児童が平成21年10月現在、約46000人いるといわれていますが、女性の社会進出が今後増大することにより、また経済状況によっては、さらに待機児童が増大することが予想されます。そのうえ潜在的な待機児童の問題もあります。そこで何点か、お伺いいたします。

① 平成22年4月1日現在の待機児童数は、30人、5月1日では、59人と伺っています。潜在的待機者の把握は大変難しいことは承知していますが、今後待機児童数をどれくらいと予想し、どのような整備計画や施策を考えていますか。

② 現在の入所選考基準の中では、保護者がフルタイムで働く世帯に比べて、保護者が求職中の世帯は優先順位が低くなるため、入所選考基準を見直し、同じサービスがうけられるようできないのか、お聞きします。

③ 国は幼保一元化として、こども園に統一する方針を打ち出していますが、本市では、幼保の連携や、課題についてどう考え、取り組みを行っていくのか、又、私立幼稚園や認可外保育施設での預かり保育の助成についてどう考えているのか、お伺いいたします。

④ 公立保育所は、10園ありますが、建設時期は、昭和30年代3園、昭和40年代6園、昭和50年代1園となっており、耐震上、新築や改築の必要が考えられますが、少子化のなかで公立保育園の整備計画をどう進めていくのか考え方をお聞きします。

イ、子ども手当

① 6月1日から全国で、対象となる子ども、1735万人に対し、年間で総額2兆2554億円支給されましたが、本市での6月支給分の支給日、支給対象児童数、支給額、及び新規の申請数、申請率についてお聞きします。

② この手当は、生活支援や経済支援と考えられていますが、本市では、どのような認識をお持ちですか。また、来年度は、財政難から満額支給とはならず、上積み分を保育料・給食費や予防接種代など現物給付にする選択を自治体に委せることも国で検討されていますが、財源等不透明な中、子ども手当に対しどのように取り組むのかお聞きします。

長寿を楽しむまちひらつか

(1)高齢者支援について

ア、介護支援ボランティア制度

団塊の世代が高齢化を迎える時期にきており、行政が高齢者の社会参加を後押しすべきだと思います。介護支援ボランティア制度は、07年度に東京都稲城市が初めて取り組み、今では多くの自治体でもはじめています。最近では、静岡県の袋井市で介護保険特別会計の地域支援事業費を使用し実施しています。私も、08年12月議会で質問いたしましたが、回答のなかで、「多くの課題があるが、今後研究していく必要がある」と述べられています。

近隣自治体の動向や課題も含めどのような研究がされてきたのか。また、今後の考え方についてお伺いいたします。なお、介護に対するボランティアについて有償か無償かの見解も伺っておきます。

イ、介護予防

平成22年1月1日現在、65歳以上の高齢者は53,713人で総人口の20.6%と年々増加傾向にあり、2050年には全国で約40%になると予想されています。元気な高齢者や虚弱な高齢者は、46310人ほどになると思いますが、介護保険給付額や医療費を増大させないためにも介護予防は非常に重要です。

特に、元気な高齢者をふやし、長寿を楽しみいきいきと暮らせるまちになるために、介護予防事業の現況ならびに問題点・課題をどのように考え、今後事業をすすめていくのかお聞きします。

ウ、町内福祉村事業あり方検討会

町内福祉村は、身近な生活支援活動とふれあい交流活動を2本の柱として、地域の資源を活用しながら活動しています。平成21年度に町内福祉村事業あり方検討会で事業の検討がされているようですが、地区社協との連携や利用者負担及び活動に対する対価など諸課題についてどのような検討がされたのか、お伺いいたします。

また、地域で支えあう社会の形成は重要ですが、現在、いろいろな組織・団体が地域にあり、それらが広域的・有機的・複合的に機能しています。そして各自がばらばらに行動しているので、コストがかかり時間の無駄にもなります。従って、地域の高齢者がお互い支えあえる社会にしていくには、どのような形・姿がよいのか、また、だれが主体的役割を果たすのか、ご見解をお聞きします。

エ、買い物への支援

買い物難民という新しいことばが最近マスコミで話題になりますが、車社会での弱者である高齢者、特に一人住まいの高齢者が、日常の買い物に不便を感じる声も多いと聞きます。そこで平成22年4月に策定された、産業振興計画実施計画のなかに、高齢者のための買い物支援事業が新規事業として計画されています。これからの高齢化社会の中で、買い物を支援するシステムの開発を商店街や福祉団体と協力し、どのように推進していくのか、お伺いいたします。

ユニバーサルデザインのまちひらつか

(1)北口駅前広場バリアフリー化の諸課題について

ア、ひとにやさしいまちづくりのために、3億5170万円の経費を要し、平成21年10月に完成しました。市長は平成20年の年頭記者会見で「まちの変化が見える年」と述べていますが、今、どのような感想をお持ちでしょうか。そして北口駅前広場バリアフリー化の成果・効果をどのように評価しますか。市長のご見解をお伺いいたします。

大型事業は特に事後検証が重要と思いますが、7ヶ月経過した今、市民の声を反映し、より一層の市民サービスの向上にむけて、市民・商店街・バス事業者・タクシー会社等との協議をどのようにおこなってきたか内容をお聞きします。また、市民から多くの声がよせられていると思いますが、良かった点、課題などお聞かせください。

イ、バリアフリー化になり、市民にとって不便になったことがあれば、どこの部局でどう解決するのでしょうか。

ウ、地下道については、現在、通行量調査をまだ実施していませんが、何故でしょうか。また、市長は地下道の利用についてどのような考えをお持ちですか。

エ、雨天のときは、上屋や商店会アーケード等への不満が多いようですが、その対策についてご見解をお伺いいたします。

未来を結ぶひらつか渚ステージ

(1)国道134号暫定4車線化に伴う拠点整備について

平塚市都市マスタープランでは、平塚海岸周辺の水に親しむ空間をいかすため、ビーチパークや新港などの施設をつなぎ、憩いの場のネットワーク化をすすめるとともに砂浜や松林の保全もすすめるとあります。平成24年度にはさがみ縦貫道が西久保JCTで新湘南バイバスと接続しますので、首都圏の人のひらつかへの移動時間が大きく短縮され、身近になりますので、ひらつかの海をアッピールする絶好の機会です。何点かお伺いいたします。

ア、高浜台交差点から西湘バイバスまでの区間についての今後のスケジュールについてお聞きします。

イ、新港へのアクセス道路の整備がすすめば、漁業と農業・観光との連携をはかり、新港の新たな魅力づくりの観光ポイントが生まれます。また地産地消の推進にもなりますので、区画整理でのアクセス道路整備に時間をようするのであれば、それまでの間、新港へアクセスできる道路が必要と考えるが、見解をお伺いいたします。さらに、産業間の連携による漁業の活性化策についてお聞きします。

ウ、平塚市営龍城ヶ丘プールは、昭和12年開設以来、70年以上も市民に親しまれている歴史的施設ですが、現在では老朽化も目立ち、修理費等維持管理のコストも増大しています。利用者の減少もあり、跡地の利用もふくめ今後の考え方についてお伺いいたします。