高齢者の多様な役割、外出と交流や健康・元気で長生きを促進 医療と介護の連携強化、認知症対策や看取り対応の施設の拡大
議会だより第19号

議会だより第19号

2018年1月15日

原点回帰 市民目線

12年の総括として全力で!

今年は3期目の4年目を迎えます。市議会議員になった時の原点に戻り、市民の目線で政治課題に取り組んでまいります。

地域公共交通について

前に進まぬ交通不便地域問題

超高齢化社会の進展により中心部と交通不便地域との間で様々な格差が広がり、市役所や市民病院、また、買い物等へ大変行きにくくなっている。そのため地域公共交通に対する地域住民の声や要望は以前よりもますます大きく、その対策は急務と考える。昨年10月都市建設常任委員会で岡山県玉野市への行政視察を行った。玉野市は人口減少克服のため都市拠点と地域生活拠点を結びバス利用のアンケートの実施、地域公共交通会議の設置、地域公共交通計画の策定、乗り合いタクシー無料試乗会や実証運行から本格運行とわずか3年で実現し、高齢者外出機会増加、健康づくりや医療費の削減、認知症予防など、長寿社会の構築や地域の活性化にも貢献している。平塚市では過去何度も議会で地域公共交通の問題を取り上げてきたが、なかなか前に進んでおらず12月に改めて質問をした。

交通政策担当部長

① 玉野市の取り組みへの感想
平塚市では平塚駅を中心に放射状に延びるバス路線が充実しているので環境が異なるが、既存バス路線の再編や新規バス路線の開設などの可能性についてバス事業者や地域の皆様方と相談しながら検討していく。地域公共交通について地域の皆様方に具体的に話し合って頂くことができるように「地域公共交通導入の考え方」として「位置付け」や「種類」、導入時における「役割分担」などについて取りまとめている。現在取りまとめた「考え方」について庁内関係部署と調整しており、今年度内には市民の皆様へ示したい。

② 調査研究研修など職員派遣
公共交通不便地区の検討は重要な課題と認識しており、研修や先進事例視察派遣など、できる限り派遣しスキルアップにつなげて行きたいと考えている。

③ 高齢者対応の交通環境整備進捗
タクシー業界とは具体的なやり取りはない。まず地域公共交通導入の考え方を市民の方に理解していただいた上で、必要に応じて協議体を作り、その中でタクシー業者の意見を聞くことも考えている。

④ 地域公共交通の取り組みと今後の進め方
予算については対応への考え方について市民の理解を得た上で、専門家の力を必要とした場合に措置していきたいと考えている。

しんやの視点

地域公共交通会議は近隣自治体でも、ここ数年でようやく動きが出てきたところだ。しかし、交通不便地域問題は逼迫しており、速やかに結果を求めたいところである。今後も継続して追いかけてゆく。

高齢者がいきいきと暮らすまちづくり

平塚市高齢者福祉計画第7期

最近の著書「ライフシフト100年時代の人生戦略」によると、日本では2007年生まれの子どもの半数は107歳まで生きると予測している。そこで高齢者がいきいきと長寿を健康に楽しく暮らせるまちづくりのための重点施策について市の回答は次の通りであった。

福祉部長

平塚市の高齢化率は2025年で3割弱、2040年には4割弱になる見込みである。そこで「生活習慣病予防」「加齢による機能低下予防」「外出の促進」を3つの柱とし、壮年期や高齢期の健康なうちから継続して健康増進と介護予防の充実を一体的に図る。28年度の調査では約7割の方が認知症に不安を持っていた。たとえ認知症になっても安心して暮らせる街づくりのため認知症総合施策を推進する。認知症初期集中支援チームを中心に推進員や地域の医療機関と連携し認知症の早期発見、早期診断に取り組んでいく。認知症の方や家族を地域で支えるために認知症カフェの設置や見守り体制の構築を進めていく。

市民の声から

市役所の行政サービスは経営の視点になっているか?

新庁舎は税務署や他の分庁舎部署も移転され、国と一体となった庁舎として経営の視点でさらなる行政サービスの向上が期待される。それについて市の回答は次の通り。

総務部長

新たな体制にふさわしいサービスの向上に重点的に取り組むため「市民満足度向上研修」「コミュニケーション力向上研修」を実施した。ワンランク上のサービスやおもてなしが提供できるよう研修の充実に努めていく。市役所の執務時間開始時に朝礼により窓口対応が遅れたことについてはお詫び申し上げる。市民サービスの低下を招くということはあってはならないので、より良い市民サービスにつなげるよう効果的で効率的な方法について検討していきたいと考えている。

しんやの視点

市役所の開庁時間が8時30分ですが、職員の始業時間も同じ時間です。開庁時に朝礼を行う窓口もあり、開庁時の窓口対応ができていない状況も見受けられます。これでは十分な市民への窓口対応ができるか疑問です。朝礼のあり方も含め全体の勤務体制を考えるべきと考えます。

市民の声から

待ったなし!金目川流域の大雨対策

進展状況や今後の展開について質問した。

土木部長

唐ヶ原ガーデンホーム部前の土手
今後県が堤防整備に向けた詳細設計に基づき、工事スケジュールが示される予定。

平塚大橋下流部
川幅の拡幅整備に向けた宝積院墓地移転中、今年度移転が完了し、河川改修工事予定。

河内川
昨年度下河原橋流域では、土嚢の積み替え工事、今年度は万年橋下流で河床整備、新幹線の上下流部で河床整備を実施中。

編集後記

最近ライフシフト(グラットン著)100年時代の人生戦略を読みました。人生100年を見据え、今後の働き方や生き方を考え、健康長寿を楽しみ、地域や社会で活力と生産性を失わないようにしていくことが大変重要です。そうすれば少子化問題・年金や人口減少の問題等の弊害が和らぐのではないかと思います。